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(2005/11/8)

秋色に包まれ、カラダと対話する。

なんともい〜い天気でした。
暑くもなく寒くもなく、ちょーどいい気温。
風もそよそよ、心地よし。

これから、一雨ごとにどんどん寒くなるだろうから、
部屋やスタジオでドラムの練習してるのは
なんだかもったいない気分。

ということで、午後から自転車で練馬区のとある巨大公園へ。
スティックと練習パッドを積んで。

さてどこでパタパタ、カタカタやろうかと。
公園にあるベンチって、練習するにはちょっと低すぎる。
で、ありました。木の切り株!
ちょーどドラム椅子くらいの高さ。

よっこいしょ、って陣取る。
眼前に広がるは、まさに秋の景色

秋色の空と、黄色〜オレンジ色〜赤色にまたがる木々たち
夏はあんなにも濃い青色、濃い緑色だったのに、、、
と、季節の流れを感じつつ。
小鳥たちはなんだか忙しそうにさえずってる。
そんな心地いい自然のBGM。

もう、あっという間に集中モードに入れました。

「練習」といっても、見た目はかなり地味なもんです。
えーっと、こんな感じ。

スティックを響かせるように、 いかに軽く握るか。
それでいて重みのある音にするべく、 いかに脱力するか。

筋肉を緩めて叩くと、骨にまで振動が伝わります。(骨伝導!?)
例えばスティックの振動が”人差し指”から入ってきて、
地面を踏む”足の親指”からの振動と体の中で「リンク」する感覚。
そうなると”手の指”と”足の親指”との距離が、とても近く感じるんです。
調子がいいと、フロアタム(大きなタムタム)などをそうやって叩くと
全身に振動が響き、ゾクゾクッ!ブルブルッ!ってなります。
おぉー、快感!


いろんな基礎フォームやグリップ(握り方)などがあるんでしょうが、
それは人それぞれだと思います。個体差があるのですから。

スティックを振る道筋、全身の筋肉や骨の動かし方など、
やっぱり時間をかけて自分でひたすら探すしかない。
もちろん、教わったり、人の奏法を研究したりはたくさんしますよ。
そうやって、いっぱいヒントをもらってきました。
でも、その先はただただ自分に時間をかけるしかないと思うんです。

今日も、地味な動きを繰り返しながら
自分の体をスキャンするかのように動きをチェックし、
楽で有効な道筋をひたすら探してました。

秋色

偉大なミュージシャンやスポーツ選手って、
自分の体や心を理想的な方へ方へと自らを導いていく。
努力をそういう方向へ無意識にも持っていける人を
「天才」って言うのではないでしょうか。

最も尊敬するドラマーの一人・山木秀夫さんが
いつも口癖のように私にこうおっしゃってました。
「ドラムはほんと時間かかるよねー。毎日、時間かけ続けないとねー。」
あの天才ドラマーも努力あっての現在なのだと、
凡人の私は少し安心したりもして。

自分にかけた膨大な時間があってこそ、
揺るぎないドラマーになれるのだ
』と、そう確信します。
いつかそうなりたいと切に思います。

今日のような季節、天候、自然に包まれていると、
心が穏やかに解放されて、
カラダのすみずみにまで
神経を行き渡らせることができるんだなぁ・・と実感。

単純な練習パターンを繰り返しながら、
ひたすら自分のカラダと対話する。

音楽の秋、食欲の秋、勉強の秋、、、、
いろいろ言われますが、
これって「集中の秋」「自分との対話の秋」ってことですよね、きっと。

こんなに秋らしい秋晴れは、今日で今年は終わりかな。。。
パタパタ、カタカタ・・・気が付けば、空は最高の夕焼け色でした。

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